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ドイツ人から見た日本の「笑い」は?
お仲間に紹介いただいて、ドイツ人の「笑い」研究者、ティル・ワインガートナーさんにお会いしました。現在、文部科学省の奨学金により関西大学大学院社会学研究科で日本の「笑い」について研究を続けつつ、関西大学法学部の学生、守本さんと「アルトバイエルン」という漫才コンビを組んで、実際の漫才も演じていらっしゃいます。これも研究の一環のようです。
 
ティル・ワインガートナーさん
ティルさんは1979年生まれで、ベルリンで育たれました。小さい頃に休暇でイギリスへ行くと、その度にイギリス人のユーモアを面白く感じていらっしゃったそうです。そしてギムナジウムへ通っていた95年ごろ、三島由紀夫の本を読む機会があり、日本への興味が芽生えたそうです。その後、お母様の友人が日本人だったりしたこともあって興味が増し、97年に福岡県に6週間滞在し、広島や四国などへ旅行に行かれたそうです。ドイツに帰国後、週1回、日本語の勉強を続け、98年にギムナジウムを卒業。そして1年間のシビル・ディーンストという兵役の代わりの社会奉仕を経て、99年から1年間、再び福岡で日本語学校に通われました。帰国後、2000年にベルリン自由大学の修士課程進学コースに入学され、日本学(ヤパノロギー)を学び始められました。既にギムナジウム時代からの日本語学習、そして1年間の日本滞在経験があるために日本語は上級で、日本学担当の教授に非常に可愛がられたそうです(彼がとても人好きする方だからでもあるでしょう)。
 
そして02年には東京大学に1年間留学して言語学を学ばれました。その間、テレビでお笑い番組を見て、面白いなあと思っていらっしゃったそうです。若い女の子がお笑いに興じているのも、大変興味深く感じられたということです!? 昔からのユーモア好きもあって、日本の「笑い」についての研究を志され、ドイツに戻られてから「笑い学会」の重鎮、関西大学の井上先生に連絡を取られ、研究対象を漫才、その中でも近代的な漫才の大御所である「夢路いとし・喜味こいし」の漫才に絞られました。その研究を修士論文に纏められ、2005年にベルリン自由大学に修士論文を提出し、それが通って修士課程を見事に終えられました。そして2006年から2年間の予定で、今度は関西大学大学院で研究をされています。修士論文に書かれたものはドイツの出版社から“Manzai”という題名で本として出版されました。http://www.news.janjan.jp/culture/0703/0703252348/1.php 
 
その一部を纏めたものを戴きました。題名は『「お笑い」分析の二面的アプローチへ』となっています。いとし・こいしの漫才を通して「漫才師」と「観客」が、「テキスト」とどのように関係していくのかを分析するといった、従来の「漫才師」二人のやりとりの「テキスト」分析といった一面的ではない分析をしていらっしゃいます。まず漫才師のテキストを分析し、そしてそのおかしみを解き明かす。そして観客はそういった漫才のおかしみを初めから期待しており、そのおかしみを漫才師は観客に多大なエネルギーを使わせずに理解させることによって、おかしみが面白さになるということだそうです。「期待」させる舞台装置、そして「ツッコミ」のパターンなども、それらを助けているということです。なるほどなあ、と思わせられました。
 
他にも東ベルリンとの境界があった頃のことや、東京と大阪と福岡の雰囲気の違いなども話してくださったり、大阪のおいしいドイツレストラン情報を教えていただいたり、楽しく時を過ごしました。ユーモアセンスがあって、なおかつ誠実なお人柄を感じました。来年にはドイツの大学へ戻られて、博士課程に進まれるようです。研究以外にも、日本の文化庁が主となって日本文学翻訳事業を進めている、その中の一冊のドイツ語訳もしていらっしゃいます。http://www.jlpp.jp/book/detail.html?b_id=81                                                      そういった翻訳などをやりつつ、ドイツで研究を更に進め、将来はドイツで日本学を教えていきたいと思っていらっしゃるそうです。とはいえ、他の国へ行ってみてもいいなあ、とも思っていらっしゃるふうでした。
 
ティルさんはご自身でも日本語でブログを書いていらっしゃいます。ぜひ、お読みになってくださいませ。http://tillchan.typepad.com/warai/                                                                                                                                                                                                                                                                              その中には「笑い学研究」という学会誌に載った論文もあります。ドイツと日本のジョークの違いについて書かれています。(2007年10月15日付け)http://nels.nii.ac.jp/els/contents_disp.php?id=ART0008363380&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=Z00000011531256&ppv_type=0&lang_sw=&no=1195736124&cp=
                                                                        私もティルさんにお会いする前、そしてお会いした後、「笑い」に関する本を読みました。今や病院でもクリニカル・クラウンの有効性が大いに認められたり、日本でも「笑い」に対する関心や研究が深まりつつあります。ティルさんの恩師が書かれた「笑い学のすすめ」(井上宏 著。とっても優しく素敵な先生だそうです)や、異文化コミュニケーションの視点から書かれた「日本の笑いと世界のユーモア」(大島希巳江 著)など、皆様もお読みになったらよいかと思います。そして大いに「笑い」を大切にしたいものです。

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