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神戸市立葺合高校にお伺い致しました。

このブログの4月9日に、兵庫県の公立高校の受け入れ体制について書いています。お目通しくださいませ。県立国際高校と芦屋国際中等教育学校両校の前身である芦屋南とともに兵庫県東南部の帰国生徒の公立高校受け入れをしていましたが、大変人気があったのはこの葺合高校です。公立高校の英語教育の中では白眉と言えるでしょう。


学校はJR灘からも阪急王子公園からも、時間的にはどちらも徒歩12,3分というところでしょうか。昔の兵庫県近代美術館(今は県立美術館の王子分館)のところで両駅からの道が90度で交差し、その交差点から学校は徒歩3、4分です。灘からの道の方が少し上り坂が急な感じです。周囲には王子公園(動物園)、神戸文学館(関学発祥の地)、上筒井小学校、海星や松蔭といった学校などがあって、環境の良いところです。


葺合高校玄関玄関校舎配置図校舎配置図(大きく拡大可)
校門に到着すると、スパニッシュ風アーチのある赤い壁が特徴的な校舎がすぐ目に入ります。これは体育館だそうで、昔、兼松江商が建てた記念館で神戸大学の前身である神戸高商の商学研究所が置かれていたということです。中に入ってずっと奥のほうに、職員室があります。担当の先生に職員室でお話をお伺いいたしました。


この学校のHPにはかなりの情報が公開されていて、男女比も帰国生徒数もそこで分かります。1年に14人、2年に12人、3年に16人の帰国生徒が居て、現地校出身者が多いということでした。帰国生徒を受け入れている国際科はやはり女子が多く、40人クラスの1/5程度が男子ということでした(例8:32)。国際科の進路については、文系に進む人が殆どですが、中には理系に進む人も居るそうです。ただし物理と数Ⅲは取れないようになっているので、工学部と医学部だけは無理です、ということでした。


以前の英語科が平成13年から国際科という名称に変わり、より国際的な問題に焦点を合わせていこうということで、「国際関係」「国際問題研究」「国際事情」「アジア地域研究」「日本文化紹介」という5科目が設けられたそうです。6人のネイティブの先生が常駐していらっしゃり、先生方は校内では英語以外は喋らないことを徹底なさっているということでした(ただし、先生同士では日本語も使用するとか(笑))。着任式・離任式も英語で通されるそうで、英語での冗談は生徒達の方が早く反応するとおっしゃっていました。また、普通科の生徒達もこういった学校の方針の恩恵を受けて、英語に対して興味を持つようになるということでした。国際科の英語に関する授業時間数は大変多く、選択の仕方によってはかなりの時間数になるようです(HPの教育課程表をご覧ください)。日本人の英語の先生も授業中は英語で通されるそうです。(ただし、英語以外の授業は日本語で行われます。インターじゃないですので)                                                     日本語の遅れを見るような授業は特に無いそうですが、英語・数学に関しては習熟度別で、英語は1クラスを2分割で20人程度、数学は2クラスを3分割で27、8人程度で受講するそうです。英語コミュニケーションといった選択授業では12、3人ということもあるということでした。第二外国語としてスペイン語と中国語がとれるそうですが、スペイン語は英語の教科書を使って、英語で授業なさるとか。ネイティブの先生はいらっしゃらないそうですが、アメリカ人の先生でスペイン語がかなり話せる先生もいらっしゃるそうです。なお、平成17年度から19年度までSELHiの指定を受けています。


サマーイングリッシュキャンプやインターナショナルディなどに加え、海外の学校からの訪問や視察なども大変多く、生徒達のモチベーションも上がります。チャーチル杯といったようなスピーチコンテストで優秀な成績を収める生徒も多く、英語検定の合格者も多いそうです。


生徒達のクラブ加入率は、なんと90%ということでした。ブラスバンドには100名以上居るとか。他にも合唱部も活躍しているそうです。変わったところでは少林寺拳法部もあり女生徒も参加しているとか。なぎなた部もあり男子生徒も居るということでした。茶道・華道・筝曲といった日本的なクラブに参加する帰国生徒も割合いるとおっしゃっていました。


大学入試のことを再びお尋ねしてみました。本校ではAO入試より一般入試をする人の方が多いということです。先生がおっしゃるにはAO入試はあくまで付加的なものと考えた方が良いということでした。マスコミではAO入試が増えているといっているけれども、有名大学でのAO入試募集人員は多くはない上、8月から願書を出しはじめて、書類での一次合格通知が9月、その後、10月や遅いところでは11月に二次の面接があり、8月から合格の分かる11月まで少なくとも2、3ヶ月は宙ぶらりんな不安な気持ちで過ごすことになりるということでした。その結果不合格だと一般受験に臨まなくてはならなくなり、精神的に大変だそうです。また普通の授業のほかに、論文指導や面接指導があって、教える側としても時間設定が難しいとおっしゃっていました。高校現場側からは不評だというのが実態だそうです。


本校の受検ですが、国際科は80名全員、募集は兵庫県下全域を対象としており、適性検査と面接によって合否が決まります。特に帰国生の人数枠は決まっておらず、それぞれの事情を配慮して合否を決めるそうです。試験は適性検査(英語のペーパーテスト。10分の聞き取りを含む50分)と面接ですが、面接は生徒1人に対して2人の日本人の先生が面接をします。日本語で5分、英語で8分の試験だそうです。         


このお話をお伺いしているとき、外国人生徒もかなり居るというお話をしてくださいました。全く日本語が分からずに渡航して公立中学に入り、そこで2,3年過ごすとかなり日本語をマスターして、この高校に入ってくるそうです。特に中国人生徒に顕著なそうですが、その日本語習得ぶりには目を見張るそうです。本国で母語の基礎を身につけ、しっかり勉強する姿勢が身についていたからこそ、日本語での勉強に成果が表れるのでしょう。こういったことから考えると、帰国生徒でも一つの言語がちゃんとできて、しっかり勉強する姿勢が身についていたら、多少遅れがあったとしても、帰国後、大丈夫と言えそうな気がします。以前にお聞きした帰国ベテラン先生は、2年の遅れがあったら、殆ど回復不可能とおっしゃっていましたが、仲間の塾の先生がおっしゃっていたように、勉強する姿勢が身についているかどうかが問題なのかもしれません(高学年の場合です。帰国ベテラン先生は10歳くらいまでに、少なくとも一つの言語を確立させておくようにと強くおっしゃっていました)。


先生、写っちゃうんですけど・・・。智恵の泉 壁に壷が。昔からの壷を残しているとか。壁に壷が。
帰りに先生は親切に、校舎の外側を案内してくださいました。「智恵の泉」という小さな立像のついた泉水があり、そこにはこの学校のシンボル不死鳥(フェニックス)も象られていました。「自主の人たれ」「創造の人たれ」「世界の人たれ」という校訓を書いた塔もありました。英語の先生だった昔の校長が、英語で立つ学校としたい、という思いを込められたそうです。また、ついこの前まで校長だった方も英語が専門だったそうで、地球儀を象った記念碑を贈られていました。                                 


世界の人たれ、が正面を向いてます。世界の人たれ、が読めます地球儀を象った記念碑地球儀の記念碑
積極的な生徒が多い学校なんだろうなあ、という思いを持って学校を後にしました。  なお制服ですが、紺の上下でブレザーに男子は白と紺のネクタイ、女子は赤のネクタイとなっています。

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